黒ずみの正体は、まさかの「皮脂フィラメント」だった話。

角栓・毛穴ケア

ずぼら美容部のきなこです。これまでの記事で、半年戦争を越えた後に出てきた薄黒いシミについて、「爪で引っかいた跡の色素沈着だろう」と書いてきました。

ただ、その後いろいろ調べていくうちに、これがまったく別の正体だった可能性に気づいたので、今回はその話をします。

そもそも、皮脂フィラメントって何?

皮脂フィラメントというのは、毛穴の中で皮脂がスムーズに流れるための、ごく普通の構造物のことです。

「黒ずみ」というと、汚れや角栓が詰まった異常な状態を想像しがちですが、皮脂フィラメントは違います。毛穴を持つ人なら誰でも持っているもので、それ自体は肌のトラブルではありません。

色は灰色っぽかったり、薄い黄色だったりすることが多く、特に皮脂の分泌が多いTゾーンや鼻周りで目立ちやすいとされています。

コメド(角栓・黒ずみ)との違い

ここがポイントです。皮脂フィラメントとコメド(いわゆる毛穴の黒ずみ・角栓)は、見た目が似ているのでよく混同されますが、性質はまったく違います。

皮脂フィラメントは毛穴全体に均一にうっすら見えるもので、押し出してもすぐに元の状態に戻ります。一方、コメドは個々の毛穴にポツポツと茶色〜黒っぽく出るもので、押し出すと固形の角栓が取れます。

私が最初の記事で散々書いていた「タンパク質増量中の硬い角栓」は完全にコメド側ですが、半年後に出てきた薄黒いシミの方は、今思えば皮脂フィラメントだったのかもしれません。

酸化して目立つようになる、というのもポイント

皮脂フィラメントは、時間が経ったり紫外線に当たったりすると酸化して、表面が茶色っぽく見えるようになることがあるそうです。

私の場合、半年間のザラザラ期を経てようやく肌が落ち着いたタイミングで「シミっぽいもの」に気づいたのですが、これは「新しくできた跡」というより、「ずっとそこにあったけれど、ザラザラに紛れて気づかなかったものが、酸化して見えやすくなった」という説明のほうが、しっくりきます。

サリチル酸を選んだ理由も、ここでつながる

前回の記事でサリチル酸パッドの話を書きましたが、これを選んだ理由もここでつながってきます。

サリチル酸は油に溶けやすい性質を持っているため、毛穴の中の皮脂に作用しやすく、皮脂フィラメントの皮脂を整えて目立ちにくくする成分として知られています。つまり「シミを治す」のではなく「毛穴の中の皮脂をコントロールして、酸化して目立つ前の状態に近づける」というアプローチです。完全になくすことはそもそもできないものなので、ここを目指すのは方向性として正しかったのかもしれません。

どんな肌質だと目立ちやすいのか

調べてみると、皮脂フィラメントは脂性肌や、もともと毛穴が大きく開きやすい肌質の人ほど目立ちやすいとされていました。皮脂の分泌量が多いほど毛穴の中に皮脂が溜まりやすく、見た目として浮き出やすくなる、という単純な理屈です。

鼻周りの皮脂量に関しては自信(?)があった私としては、「そりゃそうだ」と妙に納得してしまいました。逆に言えば、皮脂フィラメントが目立つこと自体は、肌が正常に機能している証拠でもあるので、過剰に気にしすぎなくていい部分なのかもしれません。

正直、最初にこの情報を見つけたときは「えっ、1年かけて戦ってきたのは何だったんだ」と一瞬気が抜けました。ただ、戦ってきた角栓(コメド)自体は確かに存在していたわけで、その後に残った跡の解釈が変わった、というだけの話です。プロセス自体が無駄だったわけではないと、今は思い直しています。

皮脂フィラメントは、そもそも肌の異常ではなく、誰の毛穴にもある普通の構造です。だからこそ「完全に消す」のではなく「酸化して目立たないように、皮脂をゆるく管理し続ける」のが、今のところの私の付き合い方です。爪で引っかいて無理に取ろうとしていた頃の自分には、ぜひこれを教えてあげたいです。

※本記事は私個人の体験と調べた内容に基づくものです。肌の状態は人によって異なり、見た目だけで皮脂フィラメントかコメドかを正確に判断するのは難しい場合もあります。気になる症状がある場合は、自己判断せず皮膚科にご相談ください。

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